ボエフとは
腐植質脱臭剤「ボエフ」は土壌由来の物質を主成分とした、ペレット状の脱臭剤で、既存のあらゆる乾式脱臭塔に充填可能です。
製造及び再生処理の際に大量のエネルギーが必要な活性炭に対し、本製品を適宜交換して使用することで、ライフサイクル全体でCO₂排出量を削減します。
下水道関係施設等の乾式脱臭設備を始め、農業集落排水施設・厨房・食品工場等幅広い分野の脱臭に適しています。
特長
環境負荷が少ない
ライフサイクル全体におけるCO₂排出量は活性炭よりも少なく、活性炭からボエフに置き換えるだけでCO₂排出量の削減に貢献
できます。使用後は路盤材へのリサイクルが可能です。
長寿命
ボエフは一般的な活性炭と比較して2倍以上の脱臭能力を持つため、ランニングコストの低減化が図れます。
湿度に強い
活性炭は微細孔での物理吸着により臭気物質や水分を吸着させるため、高湿度臭気に弱いのに対し、ボエフは主に化学反応に
よって脱臭することから、高湿度臭気でも性能が低下しません。
塔体が腐食しない
硫化水素を含む臭気の場合、活性炭に吸着された硫化水素が硫酸へと酸化され、ドレン水が脱臭塔を腐食させる事例があります。
一方ボエフでは、脱臭原理の違いから吸着された硫化水素から硫酸が生成されず、脱臭塔を腐食させることがありません。
互換性
既存のあらゆる乾式脱臭塔に充填可能です。
圧力損失が少ない
ヤシ殻活性炭(破砕状)に比べ、ボエフは約35%圧力損失が少なく、脱臭ファン消費電力量の低減が可能であり、省エネ効果
及びCO₂排出量の削減が期待できます。
用途
- 小規模排水処理施設
- 浄化槽(コミュニティープラント)
- 下水処理場
- し尿処理場
- 農業集落排水
- 厨房排水処理施設
- 食品工場
- その他局所局部の脱臭用
仕様
脱臭剤の性状及び対象ガス
名称 | EPSR1 | EPN1 | EPAC1※ | EPAC2※ | EPAC3※ |
---|---|---|---|---|---|
適用ガス | 酸性・両性ガス | アルカリ性ガス | 一般ガス | 中性ガス | 一般ガス |
主な臭気物質 | 硫化水素 メチルメルカプタン | アンモニア トリメチルアミン | 一般臭気 VOC | 硫化メチル 二硫化メチル | 一般臭気 VOC |
形状 | 円柱状 | 円柱状 | 破砕状 | 円柱状 | 円柱状 |
粒度(メッシュ) | 4~8 95%以上 | 4~8 95%以上 | 4~8 95%以上 | 4~6 95%以上 | 4~8 95%以上 |
見掛密度(kg/ℓ) | 0.65~0.75 | 0.65~0.75 | 0.40~0.50 | 0.45~0.55 | 0.40~0.50 |
硬度(%) | 95以上 | 95以上 | 95以上 | 95以上 | 95以上 |
※用途(臭気)に合わせて組合せいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
酸性・両性ガス
EPSR1(ペレット)
アルカリ性
EPN1(ペレット)
一般ガス
EPAC1(破砕)
中性・一般ガス
EPAC2/EPAC3(ペレット)
川崎CNブランド2023 認定
ボエフが「川崎CNブランド(川崎市が認定する、川崎発のCO₂削減に貢献する製品・技術)」に認定されました。
また、川崎メカニズムに同時認証されました。
ライフサイクルCO₂削減効果
同一の脱臭設備で活性炭を使用した 場合と比較して、約12%のCO₂排出量を削減。
製品を通じた社会への波及効果
既存のあらゆる乾式脱臭設備に充填可能で、既設の活性炭から本製品に変更することで、設備を変更することなくCO₂排出量を削減可能。